世界的心理学者バンデューラが解き明かす「道徳的離脱」
自己効力感(Self-Efficacy)の概念を提唱したことで知られる世界的心理学者、アルバート・バンデューラ氏。彼の重要な著書『道徳的離脱 ― 人はなぜ悪を為しながら平然としていられるのか』の日本語版が、2026年3月31日に金子書房より刊行されます。
この本は、人が倫理的な基準から離れてしまう心理プロセス「道徳的離脱(Moral Disengagement)」を体系的に解説しています。つまり、「良い人」とされる私たちでさえ、なぜ時に倫理に反する行動をとってしまうのか、そしてそれをどう正当化してしまうのか、そのメカニズムを深く掘り下げているんです。
私たちの日常にも潜む「道徳的離脱」の心理プロセス
「道徳的離脱」とは、具体的にどのような心理プロセスなのでしょうか? 本書では、例えば次のようなものが挙げられています。
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行為の正当化:自分のしたことを「仕方なかった」「正しいことだった」と思い込むこと。
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責任転嫁:自分の行動の責任を他人や状況のせいにすること。
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被害の矮小化:自分の行動による被害を小さく見積もること。
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婉曲表現による意味の変換:きつい言葉をオブラートに包んで表現し、本質から目をそらすこと。
これらの心理プロセスは、企業不祥事のような大きな問題だけでなく、私たちの日常生活における小さな意思決定の中にも潜んでいるかもしれません。自分では「正しい」と思ってとった行動が、実はこれらの心理メカニズムによって合理化されているだけ…なんてこともあるかもしれませんね。
株式会社コーチェット代表・櫻本真理氏が翻訳に参加
今回の日本語版では、株式会社コーチェットの代表取締役である櫻本真理さんが、第5章「企業世界」に関する翻訳を担当されました。

櫻本さんは、エグゼクティブコーチやシステムコーチとして経営者・リーダーの育成に携わり、2022年には日経ウーマン・オブ・ザ・イヤーを受賞されています。彼女の著書には「なぜ、あなたのチームは疲れているのか?- 職場の「心理的リソース」を回復させるリーダーの思考法」があります。
櫻本さんは本書の翻訳に際し、「私自身の判断や行動を振り返り、より健やかな意思決定や組織づくりを考えるきっかけとなれば幸いです」とコメントされています。ビジネスの世界で日々意思決定を行うリーダー層にとって、本書は特に示唆に富む内容となっていることでしょう。
あなたの「なぜ?」を解き明かすきっかけに
この本は、私たちが抱える「なぜ?」という疑問に、心理学的な視点からヒントをくれるはずです。自分自身の行動や、周りの人々の選択をより深く理解することで、きっとより健やかな意思決定や、温かい組織づくりに繋がるのではないでしょうか。
「あの時、ああすればよかった」と後悔する前に、ぜひこの一冊を手に取って、あなたの心と向き合う時間を作ってみてください。
書籍情報
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書名:『道徳的離脱 人はなぜ悪を為しながら平然としていられるのか』
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著者:アルバート・バンデューラ 著(福島脩美 監訳)
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発売日:2026年3月31日
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定価:9,350円(税込)
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判型・ページ数:A5・632ページ
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ISBN:9784760828593
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発行元:金子書房
株式会社コーチェットについて
株式会社コーチェットは、「すべての人が、互いを生かし、育て合う社会をつくる」をビジョンに掲げ、リーダーの「健やかさ」と「豊かさ」に伴走するトレーニングプログラムを提供しています。
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創業:2020年1月8日
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代表者:代表取締役/CEO 櫻本真理
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所在地:東京都港区赤坂7-5-27-301
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サービスサイト:https://coached.jp/





